猫屋敷の徒然country diary

伊豆の片田舎に住む猫好きが徒然なるままに書き綴ります。

2020-01-01から1年間の記事一覧

秋の色

秋の色と言って思い浮かべるのは何色だろう。 くすんだ赤、煉瓦色、葡萄色。 蔦や漆、紅葉の緋色。 腐した枯葉や小枝を含む土の濃茶色、あるいは乾いた木々の幹の灰茶色。 そしてなんといっても稲穂や公孫樹、全てを包む斜陽の熟れたような深い金色。 なぜだ…

ハロウィンの夜のバタードラム

10月も半ばを過ぎる。 空は益々明瞭になり、色づいた木々が風景に彩りを添える午後、涼しい風に運ばれてくすんだ枯れ葉が街路に吹き溜まる、そんな気持ちの良い秋。 家々や商店の軒先に丸々と熟れた橙色のカボチャたちが目につくようになると、少しずつ街の…

秋の足音

葛の紫の花が咲いた 彼岸花のつぼみがふくらんだ ヘチマの黄色い花が咲いた ほら、畑の端っこにケイトウの花が見える すすきの穂 荻の穂ふさふさ えのころ草ころころ 稲の穂が黄色なってきたね、 重くなってきたね そろそろ桑の実なるころかしら、 アケビが…

徒然なるまま書き綴ります

この記事を通して季節の移ろいを感じてもらいたいと目論む、函南在住の猫好き女のブログエッセイ。

秋のはじまり

9日9日。 重陽。 上巳の節句が桃の節句なのに対して、9月のこちらは菊の節句である。 ひなまつりや端午の節句、七夕なんかが市民権を得ているのに対して、人日(正月七日)と重陽は五節句の中でもいまいちマイナー。あまり知られていないけれど、ひとつひと…

夏の終わりの九龍珠

コロナのせいだろうか、 今年の夏は消えるように終わった気がする。 海やプールにも行かなかったし、お祭りもなかった。 たっぷりと残ったブルーのかき氷シロップ。 ボトルで残ったソーダ水。 まるで消化しきれなかった夏の象徴みたいに、キッチンの隅に残っ…