猫屋敷の徒然country diary

伊豆の片田舎に住む猫好きが徒然なるままに書き綴ります。

2018-01-01から1年間の記事一覧

6月のジンジャーシロップ

6月。あの5月の、夏の始めの初々しい気持ちがカレンダーと共に褪せてくると、とたんになにもかも物憂いような、そんなメランコリーな気分になる。夏の終わりも物憂い季節だが、そこには切なさと懐かしさが一緒くたになった静かな安心感がある。それに比べて6…

若葉の頃とサバサンド

5月も半ばを過ぎて、街も初夏の装い。晴れた日などは熟れた草のまろい匂いと太陽の匂いがふんわりと風に乗ってくる。家々の庭にも薔薇、ポピー、名前はわからないが鮮やかな初夏の花々が満開だ。なんとも気持ちが良い日々が続く。 いつもはダラダラと休日を…

潮風と青い花の丘

一面の青い花びらが広がる丘。海から駆け上がってきた潮風に花びらが一斉に揺れると、その青さも相まって本当に水面が波打っているかのように見える。 連休を利用して一面青の花畑で有名な国営ひたち海浜公園に行ってきた。茨城というのは思ったよりも遠い場…

初夏の風

つつじやさつき、藤の花が咲いたら、まもなく初夏が訪れる。山の緑もどことなく色を濃くし、空もまた青を増して行くように感じる。 連休も近く、世間もまた初夏の気配に浮き足立っているようである。 まったく初夏という言葉の清々しさったらない。おろした…

つつじの花

伊東市の富戸や川奈のあたりの海沿いに小室山という小さな山がある。春も終わりを迎え初夏の気配が見え始める頃、この小室山麓のつつじが満開を迎える。 目に痛いほどのピンクや赤の大きな花弁が枝はいっぱいに広がり、アーチ状のつつじをくぐればまるで千と…

伊豆の春

私が住んでいるのは函嶺の南に位置する小さな田舎町である。春になると新芽の萌葱色と常緑樹の緑の山腹に、まるで雲か霞のようにふわふわと淡い白や桃色が滲むのを見ることができる。山笑う、とはまさにこのこと。 土手には菜の花、田には蓮華。野や山際にも…

夜桜とおぼろ月夜

"赤い鼻緒がぷつりと切れた継げてくれる手、ありゃしない"この艶っぽい歌詞は坂本冬美の「夜桜お七」の歌い始めである。演歌はあまり聞かない方だが、この曲は思わず聞き込んでしまう不思議な魔力がある。 地元の近くに三嶋大社という由緒正しい神社があるの…

ひなまつり

暖かい日が続く。近所の塀にも梅や桃がぽつぽつと咲き出し、良い香りも漂う。今日は、まさに春の弥生のこの佳き日。ひなまつりである。 もう少女の頃はとうにすぎたが、今でも虫干しを兼ねて、我が家ではお雛様を飾っている。お雛様の緋毛氈を見ると、ワクク…