猫屋敷の徒然country diary

伊豆の片田舎に住む猫好きが徒然なるままに書き綴ります。

6月のジンジャーシロップ

6月。あの5月の、夏の始めの初々しい気持ちがカレンダーと共に褪せてくると、とたんになにもかも物憂いような、そんなメランコリーな気分になる。
夏の終わりも物憂い季節だが、そこには切なさと懐かしさが一緒くたになった静かな安心感がある。それに比べて6月のこの気分はどうにも落ち着かないのだ。
夏特有の水気を含んだ重い空気にまだ体が慣れないのもあるが、なにより梅雨のあとに来る盛夏に気後れしてしまっているというのがあると思う。
何か夏に向けて準備をしないといけないような気がするが、何もできていない焦りばかり先に立ち普段のものぐさに拍車がかかる。


そんな6月の憂鬱に効くのがジンジャーシロップだ。

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わたしはたまに大量の生姜で、自家製のジンジャーシロップを作る。以前秋口に新生姜で作ったのもは匂いが強くて苦手だったので、今年は根生姜を使った。
生姜を砂糖をまぶして一晩寝かし、蜂蜜、スパイス、レモン汁とともにじっくり煮出す。
今回は辛口にするためにローリエ八角クローブ、シナモン、胡椒、鷹の爪の各種スパイスを多めに入れてみた。目が瞬くくらいスパイスと生姜の刺激的な風味に出来上がった。

これをソーダ水で割ったジンジャーエールを飲むのが良い。
ビリッとした刺激が頭からつま先まで電気みたいに走りぬけ、一気にエネルギーが充電されるのだ。
飲んだ後は胸のあたりがポッポとして、低速気味だった体のエンジンがようやく回って来るのを感じる。そうするといつのまにか憂鬱が消えてしまっているんだから、生姜の力ってすごい。


ジンジャーシロップは、他にもホットミルクに入れたり、紅茶に入れたりしても生姜のやさしい風味が広がりとても美味しい。
ちなみに煮出した後の生姜はペーストにしてジャムにする。肉の下味や生姜焼き、生地に練りこんでジンジャークッキーを作っても楽しい。


暑い夏にも、寒い冬にも。
生姜、無敵。

 

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