私が住んでいるのは函嶺の南に位置する小さな田舎町である。春になると新芽の萌葱色と常緑樹の緑の山腹に、まるで雲か霞のようにふわふわと淡い白や桃色が滲むのを見ることができる。山笑う、とはまさにこのこと。 土手には菜の花、田には蓮華。野や山際にも…
"赤い鼻緒がぷつりと切れた継げてくれる手、ありゃしない"この艶っぽい歌詞は坂本冬美の「夜桜お七」の歌い始めである。演歌はあまり聞かない方だが、この曲は思わず聞き込んでしまう不思議な魔力がある。 地元の近くに三嶋大社という由緒正しい神社があるの…
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